日本語 English
Let's enjoy mini truck life!
ワーケーションスタイル茨城合同会社
TEL:050-1808-2166

【教えてイシケン社長】(6)え? 断熱材ないの? 夏暑く(冬寒く)ない?!

ワーケーションスタイル茨城です。

第6回「教えてイシケン社長」コーナーです!
このコーナーは、VAN★TRAについて、VAN★TRAの生みの親である(株)イシケン工業代表であり、ワーケーションスタイル茨城(WSI)代表でもあるイシケン社長に、皆様からよくお問い合わせ頂く「VAN★TRAなぜ?なに?」について、お答えしちゃうコーナーです。
インタビュアーはWSIのマスコット?であるばんとらクンです! 今回は放浪おじさんも登場するぞ!

早速、いってみましょう!

断熱材ないけど、夏暑くないの?

こんにちは。今日は、VAN★TRAには断熱材を使ってないとのことですが、そのあたり教えてください。

いや、どーも! あー、ついに来ちゃったか。この質問(笑)
これも、
キャンピングカー用途に一番適している寿司スタイルを前提にさせてもらうなっ。
早速完成直後の寿司スタイルを見てもらおうかな。

むき出しのアルミ複合板か、木目の壁紙が貼ってあるくらい?? 有孔ボードを貼っても別に断熱効果なんてないですよね?

んだな。んじゃ、まずメリットからだけど、断熱材がない分軽くできる。これまでも言ってきたけど軽さは大事。断熱材入れようと思うと、内壁は必要になるし、骨組みの太さも変えなくちゃならないし、重量増につながっちゃうよ? そうそう、こんな感じな(下の写真)

…うーん。

納得いかない感じだね。キャンピングカーあるある病に掛かってるな? 断熱材なければならない病に(笑) んだな。一般的な話と、VAN★TRAの話にわけて話さないと、ちょっとわかりづらいから、そうするね。あと、拡げようと思うと、どこまでも話が拡がっちゃうから軽トラキャンピングカーに対象を絞るな。

はい、お願いします。

見ての通り寿司スタイルをポップアップ展開した状態。アオリのところで絞られちゃうけど、約2畳弱のフロアに、三角屋根の頂点は約2mくらいの高さ。2名が快適に過ごせる空間にはなってるけど、スペース的にはそんなもんだ。通常時(畳んでたら全体の空間)は2/3くらいか?
じゃあ、まずは夏の暑さからいってみようか。軽バン程度の空間に青空駐車していたらどうなる?

室内高温で、乗り込んだら滝汗でます(;^_^A

そうそう、軽バンくらいのサイズ感で、断熱材しっかり施工したところで、夏の暑さにはあまり関係ない。もちろん何も施工してないむき出しに比べたら、マシだけど。快適に過ごせるかっていうと、それは夢物語だなー。例えば、室温40℃と50℃です。って、断熱材の有無で差はあっても、どっちも人間が快適に過ごせる気温じゃないから意味がない(笑)

なるほど、じゃあ。結論は夏の暑さではVAN★TRAでは過ごせない?ってことですか。

VAN★TRAの話はまだ早い。何で真夏の車内が熱くなるかっていうと狭い空間で暑い空気が滞留しちゃうから。じゃあ、空気の流れを作って新鮮な空気を流入出させれば多少は違う。
でも締切の空間ではどうしたって限界があるよね。最近は車載用のスポットクーラーとかも性能良くなってきたけど、まだまだ高いよね。それに真夏の炎天下、締切の空間でどこまで効果があるのか? 冷えてくれさえすれば、断熱材の空気の移動を防ぐっていう効果で、冷えた室温を維持してくれるかもしれない…。ここまでが一般論。

やっぱり断熱材あった方がって思っちゃうんですけど…。でも断熱材施工するとVAN★TRAの設計も大幅に変更して重量増につながっちゃうというし、なんか解決策あるんですか?

そりゃ、あるよ。夏使えないって、キャンピングカー利用にしても何にしても問題だから。
まぁ、でも昨今は異常気象だからあまりに暑いときは無理せずホテルに行った方が…(笑)

最初にズバリいっちゃうけど、VAN★TRAに断熱材は構造的におススメできない。というのもVAN★TRAは荷台に被せるシェルタイプで、あおりを壁、荷台を床としてる。
あおりと荷台は隙間だらけ。断熱材は気密性を確保する事で効果が最大限発揮できるから…残念ながら、VAN★TRAのシェルに断熱材施工しても効果は得られにくい。

えー、ビルダーさんが言ってはいけないセリフな気がするんですけど(笑)

アハハ(笑) 落として上げるのがいんだっぺ! VAN★TRA(寿司スタイル)の話をするぞ。
対策はこれ、4つくらい提案できるよ! その1は、「寿司スタイルの二段展開屋根、サイドドア、リアドアを全開放して、空気の流れを作る」だ。町内のイベントに出展したこの時(下の写真)は、7月頭で34℃くらいまで日中気温があがったけど、二段階に展開する屋根が庇になって室内は日陰になるし、空気が三方向から流れて快適だったよ。

オートキャンプ場や、RVパークで使う場合は快適に過ごせそうですね。

んだな。ちなみに寝るときはサイドとリアは閉めて、天井を開けた状態でポタ電+扇風機とかで空気の流れを作れば、十分寝られる。
じゃあ、その2だ。「遮断熱塗装を屋根に塗装する」だ。
夏の暑さは外から中への熱の移動を防ぐことが大事で、屋根が最も熱くなるから、屋根に塗るのが効果的なんだよ。屋根に塗ったところ塗装前後で屋根の表面温度差が最大で20℃くらいあったな。締切時の室温上昇も緩やかになった。

エアコンも装着不要で、断熱材や、それに伴う諸々の重量増を避けつつ、快適!って…すごいエコですね(*^-^*)

俺のセリフとられっちまった(;^_^A と言っても別にエアコンや、電気とか使う事を否定しないよ。俺らはバントラ泊って言ってるけど、長く続けるには快適で楽じゃないと(笑) 
そして対策3はその「エアコン」装着だっぺよ。
安全の為、寝るときは締切りたいとか、夏の寝苦しい夜に扇風機じゃちょっと寝れないときなんかにあると便利だよね。RVパークや電源付きサイトでないと使いづらいけど、オーナーさんの中には400Ahのサブバッテリー載せて使ってる猛者もいるよ(笑)
(写真は)専用の金具で家庭用の窓用エアコンを装着してみたところ。

なるほどー。至れり尽せりですね。これなら快適そうです。

ちなみに家庭用エアコンや、ソーラー・サブバッテリーシステム組むとなると数十kg増えちゃうけど、元々が軽いから。まだまだ軽トラの積載重量には余裕があっぺよ。
それで、最後の対策4は、「シェルじゃなくて箱にしちゃう」ことかな。
これはどうしてもっていう場合の手段、やっぱり重量が重くなっちゃうし、三方向のあおりも全部取っちゃうからすぐにトラックに戻せないからね。

これは凄い! 床までグルっと箱になってますね。あ、キャビンの下の空間も利用できるようにしてるんですねぇ。キャンピングカー用途に特化して軽トラックを使うっていうならありじゃないですか?

まさに、そのケース。箱であることのメリットは、軽トラックの三方のあおりを壁にした場合の隙間がなくなること。少し前に話した構造的な問題が解消されてっからね。
うちが使ってる断熱塗料は室内でも使えるタイプだから、例えば冬対策として内側に断熱塗料塗って見栄えさえなんとかしちゃえば、断熱材使わずに塗料で同じ効果を得られるんじゃないかって考えている。
でもなー、俺の中で軽トラックはお金を稼ぐ車でもあるから、用途特化しちゃうのは個人的に思うところはあるかな(笑) お客様の希望が最優先なのはわかってっけどな。

冬は寒くないの?

夏の暑さ対策はわかりました。今、冬の話が出ましたけど、冬は大丈夫なんですか?

冬ねー。冬に関しては、うちの会社がある阿見町(茨城県南エリア)は冬でも滅多に氷点下とかにならないから、ここは再び、長野の冬にバントラ泊してるおじさんに出張ってもらうか。おーい。

どーもどーも。断熱材なくて冬大丈夫?って話でしたっけ? そのテーマには私から回答させて頂きますよ! その前に、少し脱線するかもだけど、いい?

あ、はい。どーぞ。

冬のバントラ泊(車中泊やキャンプも)の大前提として、宿泊地で暖房器具が故障しても、衣服やシュラフだけで耐えられる装備をしている上で…が、全ての大前提になるから。夏の熱中症と同じく命にかかわる話だから、そこだけは忘れないでくださいね。
私は冬の長野で雪中キャンプしたり、最近は暖冬とはいっても-10度台の中、バントラ泊してるので、実体験を元にしたお話ができると思いますよ~。

変態だな(笑)

わ、わかりました。

…と言っちゃうと、装備で冬の寒さに耐えられるのだから、断熱材関係なくなっちゃうか…(;^_^A
じゃあ、VAN★TRAを家とみたてて、冬の外出時の一般的な服装でどうか? という前提で話をしますね。
で、結論から言うと、断熱材ないので外にいるのと変わりません。アルミ複合板のテントですね(笑) なので耐えられませ~ん!

えー、じゃあ、断熱材のない、VAN★TRAで冬の旅は楽しめないって事ですか?

何も装備しなかったら無理ですね。でも、暖房器具を適切に使用すれば、全く問題ないです。というか断熱材のあるキャンピングカーでも冬に暖房器具なしでは普通に厳しいですよ(;^_^A
うーん、ファンヒーターや、灯油ストーブ、FFヒーターなどが室内を温めてくれる暖房器具として思い浮かびますが…私のおすすめはずばりFFヒーターです。
メリットは、
1.吸気・排気管を外に出す構造なので、一酸化炭素中毒の心配が少ない
2.燃費が良くて5リッター程度で2日間くらい動作(5kwクラスでも)
3.電費が良く500Wクラスのポタ電でも充電なしで2日間くらい稼働

を理由としてあげたいと思います。灯油ストーブは電源不要で良いのですが、やはり熱源がむき出しに近い事と、一酸化炭素中毒の心配がありますからね。
あ、あとFFヒーターでも一酸化炭素チェッカーは常備して使用中は作動させていることをお勧めします。排気管が雪でふさがって逆流とか、排気管の付け根から排気漏れして室内に侵入とか命にかかわりますから…。

FFヒーターのVAN★TRAへの施工や、ソーラーシステムの構築なんかも対応いたしますので、是非ご相談ください。
ちなみに、FFヒーターを使うと乾燥しがちなので3畳用くらいの加湿器があると、喉も潤って快適に過ごせますよ。また、VAN★TRAの場合、結露してもさっと窓なり・壁拭けばそれだけで処置が済むのも良いですよね。余計なものがないので(笑)

…寒い上に、命がけって、ホテル泊まらない?(笑)

冬には冬の良さがあるんです(笑)

( ´艸`) …冬は、FFヒーターがおススメってことですね。…あと、夏はエコだなと思ったんですけど、冬はヒーター使いっぱなしでエコじゃないかな…なんて。生意気ですいません。

難しい質問だなぁ。確かに暖まった空間を維持するって意味では、断熱材あった方が効果は長く持つだろうから間違ってないかもしれないな。でもエコって意味では、断熱材入りのしっかりとした重量級のモバイルハウスやシェル積載による燃費の悪化と、断熱材がない事で暖房器具の稼働時間が長めになる事による燃料消費増って、どっちが環境に厳しいか…どうなんだろね。
彼も言ってたけど断熱材あろうとなかろうと、暖を取るため暖房器具はそれなりに使うだろうからなぁ。

なるほど…それは確かにそうかもしれません。でも、ここまでで、VAN★TRAで夏も冬も季節問わずバントラ泊(車中泊)を楽しめるってことがわかりました。ありがとうございました。

あ、ちょっとさっきの「結露」ってところで思い出したんだけど、重量や設計以外で断熱材を施工したくない理由あるんだけど、少し話しても良い?

イシケン社長がシェルに断熱材を施工したくない理由とは

はい、もちろんです。

これも、俺が以前製作したモバイルハウスで起こった事なんだけど、、、最終的には怖い目にあって二度と使わなくなっちゃったんだけど、シンクとかキッチンとかもそれなりに作って、何回かは楽しく使ってたわけよ? で、しばらくしたら例の事が起きて、放置して、最初のころは換気だけでもってしてたんだけど、それもそのうちしなくなっちゃったのよ(笑)
そしたら、アレがおきちゃったんだよな~。

な、なんです?

ある日久々に中に入ろうと…ドアを開けたらめちゃくちゃカビ臭かった!
跳ねた肉の油とかが壁紙に掛かって浸透しちゃったんだろうねぇ。壁紙に黒カビが生えてた。。。あと、暖房や調理で外と中の気温差で結露が生じるんだけど、その水分も断熱材が吸収してカビや、進行するとモバイルハウスで良く使われる木材だと腐りの原因になりかねない。それも俺が断熱材使いたくない理由なんだよね。

なるほど。そういった事も起こりうる可能性があるわけですね。

定期的にメンテナンスすれば良いんだろうけどね。VAN★TRAなら、飛び散った汚れはさっと拭き取ればそれで済む。軽トラの荷台は隙間だらけだから完璧な密室にはならずに、空気も流れてるしな。カビ空間にいるなんてまっぴらごめんだね、俺は(笑)
って、ことでこの話は以上!

わかりました(笑)
VAN★TRAは断熱材がないことによるメリットを最大化して、デメリットは対策によりカバーする考えという事がよーくわかりました。
過去一番長い回でしたね! ありがとうございました。

いや、どーも!(笑)

いえいえ、また機会があれば~(笑)

おわりに

「断熱材ないけど、大丈夫?」は、必ずと言っていいほど、頂く質問です。
キャンピングカーを所有した事がある方も、ない方も、ほぼ間違いなくあがる質問ですね。
今や情報化社会、真剣に購入を検討されている方ほど、情報を集めてらっしゃるのだと思います。

断熱材があった方が良いのか、なくても平気なのか。これはビルダーさんの設計思想に拠るところかと思います。
VAN★TRAは断熱材なしという選択をして、WSIはそれを販売しています。
イシケン社長はもちろん、WSIもその設計思想に賛同しているわけですが…ご購入を検討されているお客様の質問に対して、メリット・デメリットを公平に伝え、当たり前のことですがお客様の判断を尊重いたします。

断熱材に限った話ではありませんが、その上で、VAN★TRAを購入頂けましたら嬉しく思います。

次回は、「VAN★TRAのデザイン」について聞いてみたいと思います。お楽しみに!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です